世界のぜんぶが書いてある本、ない?

普段自分が考えてること、疑問に思ってることを検索してみても意外と答えが見つけられないので仮説を立てて自分から発信してみることにしました。ブログタイトルは、僕のだいすきな漫画『せんせいのお人形』のセリフです。(勝手に使ってます、ごめんなさい。)

自分を知ることが不安解消の第一歩

はじめに

前回の記事では『不安』という感情には環境変化を察知し、適応要請する役割があると仮説を立てました。

zeppekikun.hatenablog.com

今回は『不安』をテーマにした記事の後編として、不安を解消していくにはどうすればいいのか考えてみたいと思います。



今回の仮説

今回の仮説は『不安』を解消するには

原因となった対象を認識する必要がある  
というものです。



『不安』の解消方法は『行動すること』?

前編で紹介した下記の記事では不安を解消する方法についても言及されています。 それは「行動する」ことです。

diamond.jp

「不安になる」=「ノルアドレナリンの分泌」=「行動欲求の高まり」と考えると、行動することで行動欲求を満たすことができるので、的を射ているように見えます。

しかし、何かしら行動するだけではその場しのぎにはなっても、根本的解決にはならないと僕は思います。 行動を起こして一旦は行動欲求が抑えられたとしても、不安の原因が解消されていない場合、再び不安は時間とともに蓄積していきます。

結局、不安の原因となった問題を解決しない限り、不安を解消することはできないんじゃないかなと思います。

「なにかしら行動すること」は一時的に行動欲求を満たし、冷静な判断ができるようにするという意味では効果があるとは思います。

しかし、その不安を解消するための「なにかしらの行動」によって新たな環境変化を生み、二次的な不安要素を発生させてしまっては本末転倒なので、注意が必要です。



『不安』『心配』『恐怖』の違い

『不安』と似た感情で『心配』『恐怖』というものがあります。 いずれの感情も「何かに恐れを抱いている」という点で共通していると思いますが、何が違うのか調べてみました。

www.genic-net.com

gimon-sukkiri.jp

それぞれの感情の細かい定義については上記記事を参照していただければと思いますが、まとめると以下のようなイメージです。

f:id:zeppekikun:20201231182924p:plain ※あくまで僕の解釈による分類です。

『不安』とは、何かに対して恐れを抱いているが、恐れの対象が明確でない状態を指します。
恐れの対象が特定できている分、『不安』より『心配』や『恐怖』のほうが対処法を見出しやすいとされています。

恐れの対象がわからないと、そもそも行動の指針が立てられないですもんね。



知ることで『不安』を別の感情に遷移させる

上記の表から『不安』『心配』『恐怖』の感情には大きな差はなく、『不安』からほかの感情に遷移できることが見えてきます。

www.rcpsych.ac.uk

恐れの対象を認識することで『不安』を『心配』や『恐怖』に変えることができ、対処しやすくすることができます。 また、恐れの対象が判明して、そもそも対応する必要がないとわかることだってあります。

f:id:zeppekikun:20201231192522p:plain

以上を踏まえて、『不安』を根本的に解決するには、まず恐れの対象を認識することが必要であると考えました。

「恐れの対象を知ろうとする」という行動をとることで、行動欲求を満たせるし、不安解消の糸口をつかむこともできます。 一石二鳥ですね。

ここで注意してほしいのは「恐れの対象を知る」とは自分は具体的に何に恐れているのかを自問自答するということであって安心するための情報を探すことではないということです。

新しい情報を得ることで、新たな不安を誘発する可能性もありますからね。 「自分は何を恐れているのか」を認識してから情報収集した方が効率的ではないかという提案です。



最後に

今回は『不安』をテーマに記事を書いてみました。
前編/後編に渡って話を展開しましたが、結論だけ見るとすごく当たり前のことを書いてますね。

しかし、この当たり前のことが不安になるとなかなかできないんですよね。 ノルアドレナリンがせかしてきて、冷静な判断ができなくなりますから。

まずは冷静になるために、人と話したり、わかってることを紙に書き出してみたり、何か行動を起こしてみるというのは大いにアリだと思います。

説明に当たって新型コロナウイルスを例に挙げましたが、あちこちに情報が転がっている現代社会ですから、これからも『不安』とはいろんな場面で出くわすことになりそうです。

そんな腐れ縁の『不安』との対話方法として、まずは恐れの対象を特定するということを頭の片隅にでも置いてもらえたらなと思います。


今回も長くなってすみません...。 お話は以上です。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。